柿の種専用ブログ(仮)

雑談など書いていきます

宇宙エレベーターについて・2  建設費はおいくら?

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前回、宇宙エレベーターは環境に良く、輸送コストは現在のロケットの100分の1ぐらいになるとお話しましたが

しかし、宇宙エレベーター自体の建設にかなりお金がかかりそう?

 

宇宙エレベーター協会のサイトによると大体1兆円ぐらいはかかると考えられているらしいです。 これはビル・ゲイツの資産の10分の1ぐらいですね

 

宇宙エレベーターは1度作ってしまえば宇宙開発に長年貢献できる代物です。金額では測れませんが、ロケットを100回打ち上げたら1兆円ですから数年で元は取れそうですね

しかも失敗する事はそうそうないだろうし、不具合が生じれば停止させて修復すればいいだけです

ロケットは失敗すれば地表に落ちてくるからかなり危険ですね

それに比べると宇宙エレベーターは安全だし、コストもかからないです

 

 

次に、宇宙エレベーターの仕組みと建設方法について解説します

 

 

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静止軌道ってご存知でしょうか?

地上から約3万6千キロメートルの高さにある衛星の公転周期と地球の自転周期が一致する軌道のことです

ようするに、地球が1日で1回転するのと同じスピードで衛星が地球の周りを回る軌道のことですね

つまり衛星が24時間で地球の周りを一周する軌道です

静止軌道を周る衛星は地球から見れば止まっているかのように見えるから静止衛星と呼ばれています

 

「え?空を見上げたら止まっている人工衛星が見えるの?」

遠すぎて肉眼では見えないですが、でも国際宇宙ステーションのような高度1000キロメートル以下の人工衛星は肉眼で観測出来きます。静止衛星ではありませんが、、

 

 

少し脱線しましたが、宇宙エレベーターを建設する方法というと地球からうえコツコツ積み上げるイメージを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、

実際は静止衛星を打ち上げてそこからケーブルを地球にたらす方法になります

しかし下にケーブルを伸ばすだけではケーブルを吊り下げた分、下の方が重くなってしまうから 地球の重力に引かれてそのまま落ちてしまいます

 

そこで、反対側にもケーブルを伸ばすことで遠心力を大きくさせて 全体のバランスを取ります

下に伸ばせば、上に伸ばす 

これを繰り返すことで下に吊り下げたケーブルは8ヶ月間かけて地球に到達します

そして最終的にケーブルの長さは約10万キロメートルになります

これは地球2周半ぐらいの長さです

  このケーブルに昇降機を取り付けて物資や人が運べるようになる訳です

 

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「でもそんな細いケーブルを垂らしただけじゃなんか貧弱そうじゃない?」

 

簡単です。貧弱なら補強してあげればいいだけです

地上から補強用クライマーをとりつけてケーブルを補強させながら上昇すればいいんです。

この補強用クライマーはそのまま重さのバランスを保つためのカウンターウェイトになります。そしてこれを510回繰り返します

これだけ補強することで100トンレベルの物資を輸送できるようになります

 

前回宇宙ゴミの話をしましたが、宇宙エレベーター宇宙ゴミが衝突したらケーブルが

切れてしまうと思うことでしょうが、

実は10センチメートル以上の宇宙ゴミはレーダーで軌道を追跡できるのです

科学の力ってスゴいですね!

ゴミの軌道が分かれば、回避措置をとることができるわけです

 

「ん?軌道が分からない10センチメートル以下のゴミはどうするの?」

 

軌道が分からないゴミは避けるのは無理です

10cm程度のゴミが衝突しても断線しないように設計するしかないですね

もちろん損傷する原因になるのは宇宙ゴミだけではありませんが、

隕石とか、航空機による事故とか、、、

 

まあとにかく断線しなければいくらでも修復できるわけで、

特に大きな問題にはなりません

 

 

 次回、技術的課題についてお話しします